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阿瀬の地蔵菩薩

近世の地蔵講を伝える貴重な地蔵

阿瀬の地蔵菩薩

 善通寺詫間線から北へ入り、春日神社の前の道をさらに北に進むと、小さなお堂が見えてきます。ここに納められているのが阿瀬の地蔵菩薩です。
 地蔵は、高さ約2mの檜(ひのき)材の寄木造りで左手に宝珠、右手に錫杖(しゃくじょう)を持ち、両足をそろえて台座に立っています。行基の作と伝えられていますが、鎌倉期以降の作ともいわれ、作者は不明です。
 由来については、弘田町の入江氏が阿波の国から招来安置した説と、天霧城主・香川氏の配下である入江一馬氏が天霧山から移したという説の2つがあります。
 何度も彩色され、本来の面影が損なわれているのが惜しまれますが、仏像の価値は高く、地蔵と地神(土地の神様)信仰が結合した近世の地蔵講のことをよく伝える貴重なものです。現在は、桜や松に囲まれコンクリートの覆屋(おおいや)に守られています。