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犬塚

弘法大師空海の義犬伝説にちなんだ石塔

犬塚

 四国こどもとおとなの医療センターの駐車場沿いを北に向かい、東側の細い路地を入ると犬塚があります。高さ約2.5mの大きな凝灰角礫岩(ぎょうかいかくれきがん)の石塔(笠塔婆/かさとうば)で、鎌倉時代の作。四方仏に大日如来を表す「バン」という梵字が刻まれています。
 この塚には、弘法大師空海の義犬伝説があります。唐に留学していた空海が天竺の国に行った時のこと。天竺の国王は大切にしていた薬草を持ち出されないように、番犬を使って畑を管理していました。他では手に入らない薬草を何とか手に入れたいと考えた空海は、3粒の種を足の股の肉を裂いてその中に隠して持ち帰ろうとしました。ところが1匹の番犬がひどく吠え、問いつめられた空海は盗んでないと言い通し、犬は番人に叩かれて死んでしまいます。かわいそうに思った空海は犬の死骸を持ち帰り、長安で真言の秘法を施して生き返らせます。薬草とともに犬も一緒に帰国し、その後、死んだ犬をまつったという話です。なお、この時持ち帰った薬草の種が小麦の種だったともいわれています。