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野田院古墳

国内最古級の前方後円墳

野田院古墳

 鶴ヶ峰の南の麓にある樽池のほとりの大型案内板を目印に、大麻山に向かって林道を上がっていくと、標高約400mあたりに直径200mの平坦地があり、その一角に野田院古墳(のたのいんこふん)があります。
 野田院古墳は、3世紀後半に造られた全長44.5mの前方後円墳です。前方部は長さ23.5m×最大幅13m×高さ約1.6mで、盛り土をした後に表面に石を置き、後円部は直径21m×高さ約2mで石だけを積んで造った「積石塚」です。
 平成9(1997)年からの発掘調査では、それまで確認されていた堅穴式石室の他にもうひとつの石室が発見され、ガラス玉や鉄剣、土師器(はじき)などが出土し、古墳の周囲からも朱色に塗装した壷形土器が数多く出てきました。こうした副葬品は弥生時代の特徴持つもので、最も古い時代の古墳と考えられます。また、中世には野田院という山岳仏教寺院があったといわれています。全国的にも珍しい積石塚古墳の美しい墳丘が復元整備されています。
 現在は、周囲に野田院古墳を眺める展望台があり、市街地や美しい五岳山の全景を見ることができます。また、天候が良い日には、瀬戸内海の島々や遠くはしまなみ海道まで見渡すこともできます。


出土品(ガラス製小玉と碧玉製管玉)

整備前の野田院古墳